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~場面緘黙(ばめんかんもく)の経験と克服の記録~

場面緘黙の後遺症(鬱病)を克服するために行った6つの行動

場面緘黙の後遺症と書きましたが、この時は「鬱状態」でもありました。

後遺症をこじらせた結果の鬱なので、「場面緘黙の後遺症」を「鬱」に変えて読んで頂くことも可能です。

両方の克服に使えます。

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『場面緘黙の後遺症を克服するまで』

場面緘黙の後遺症は、固い殻のようです

 

この殻を破り広い外へ出るために、私は6つの道具を利用しました

①全力で引きこもる

②心理学の本を読み漁る

③部屋の掃除

④気持ちをノートに書きなぐる

⑤メンタリストDaigoの動画を見漁る

⑥嫌な事は徹底的にしない

 

殻は大変固く、破るまでには相当な時間が掛かります

ここが一番辛く、苦しい時間でした

 

それでも半年以上かけて殻を破り、外へ出ることが出来ました

私は初めて、体が軽くなるのを感じたのです

  

 

今回は、私が場面緘黙の後遺症を改善するためにしたこと6つを紹介します。

 

漫画でも描いていますが、後遺症の克服を目指し、殻を破っている時間が一番辛く、苦しいです。

時間も相当掛かりますし、何度もくじけそうになります。

しかしそこを乗り越えることが出来れば、今までにない以上の心の軽さを感じることが出来るはずです。

是非、参考にしてみて下さい。

 

 

 

後遺症克服の定義

話す前に確認しておくことは、

何をもってして「場面緘黙の後遺症が克服された」とするのか、です。

 

これは、共通認識として定まっているものはないのですが、

当サイトでは、後遺症の克服を

「自尊心・自己肯定感が回復したら」と定義づけていますので、頭の隅に置いておいてください。

よろしくお願いします。

 

※自尊心とは、

弱い自分、出来ない自分を全て認め、ありのままの自分を好きになる心のことです。

 

 

場面緘黙の後遺症を克服するために行った6つの行動 

①全力で引きこもる

とにかく全力で引きこもりました。全力です。

「あれをしなきゃ・・・」

「コレをしなきゃ・・・」

「こんなことしてて良いのかな・・・」

こういった雑念は考えません。

とにかく「私は引きこもるんだ!休むんだ!」という強い意志のもと、引きこもりました。

 

私の場合、まず子どもを保育園に預けました。

日中、家から一歩も出ず、近所の人にも会わないようにし、郵便以外はピンポンが鳴っても受け答えはしませんでした。

 

とにかく休むこと。

後遺症の克服には、疲れた心の休養が絶対に大事だと考えたからです。

 

 

結果・・・

不思議なことに、全力で休むと、動きたくなってくるのです。

外の世界との繋がりを絶ち、SNSもお休みしていると、外の世界に行ってもいいかな?と思えてくるのです。

 

私の場合、まず家の事をしたくなりました。

掃除や洗濯といった、家事ですね。

その後、外に出て買い物をしたいと思いました。

 

全力でお休みを頂いたことにより、

少しずつ少しずつ、外へ出て行く力がわいてくるようになりました。

 

※ちなみに、人と話すことだけは苦手意識があり、外へ出るようになってもずっとお休みしていたのですが(無理に人と話さないようにしていた)

この時から1年以上経った今現在、やっと「人と話したい!」とまで思うようになりました。

 

 

 

②心理学の本を(場面緘黙以外の本も)読み漁る

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図書館で借りてきた本です。

これ以外にも、とにかく心理学に関する本を読みました。

場面緘黙の本は少ないかもしれませんが、大きく「心理学」という分類に分けると、膨大な量の本が置いてあります。

題名から「あ、なんだか気になるな・・・」という本があったら、手に取ってみて下さい。 

 

まずは流し読みで構いません。

最初から読まずに、自分の読みたいところだけ読むのでも構いません。

何冊も読んでいると、自分の琴線に触れる本があらわれます。

 

「本」は先人たちの知恵の結晶です。

私たちが感じている気持ちを、わかりやすく端的に言葉に直してくれている、最高の参考書です。

辛い気持ちを持っている方は、是非、本を読むことをオススメします。

 

 

結果・・・

とにかく助けられました。気持ちの代弁、解決法、優しく前向きな言葉。

人間相手だとかかってしまうフィルターも、本を通してだとすんなり自分の中に入ってくるのが分かりました。

 

特に認知行動療法が私には合っていたようで、 本を読みながら自分でも何度も実践していました。

考え方の歪みを直すのに、大変役に立ったと思います。

 

 

③部屋を掃除する

とにかく汚部屋でした。

休み始めた当初は、部屋を片付ける気力もありませんでしたが、

動けるようになってから部屋の掃除を始めました。

 

 

結果・・・

どんなときでも、部屋が綺麗になっていく様は気持ちが良い物です。

特に辛い精神状態の時は、部屋が綺麗になった時の満足感が大きく、久しぶりに「嬉しい」という感覚を味わうことが出来ました。

 

休んでいる間、すぐに動き始めることはありません。

「あ、今日は少し動けそうだな。じゃあ、家の掃除でもしてみようかな」

このくらいの気持ちで始めるのが良いと思います。

「昨日は動けなかったから、今日こそは・・・今日こそは絶対掃除するぞ!」という強い気持ちでする必要はないかなと思います。

 

強い気持ちでするのは、休むことだけです。

 

 

④気持ちをノートに書きなぐる

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ふとした瞬間、辛い気持ちを思いだしてしまうとき、

不安な気持ちになってしまうとき、

ノートに自分の気持ちを書き殴りました。

 

文字通り書き殴っているので、字は汚いです。

人に見せるものでは無いので、自分だけが見れればいいのです。

とにかく思ったことを書きました。

「これが嫌だった」「これがムカついた」「これが悲しい」

素直に思ったことを書いています。お世辞とか、建前とか、一切入りません。

 

そして一通り、愚痴や悪口、辛い気持ちを書き出した後、

ここがポイントで、

「なぜこういう気持ちになったのか」

「どうすればこういう気持ちにならずにすんだのか」

という所を考えて書き出していました。

 

例えば、

「辛い気持ちというのは、何が辛いのか。それは人と話すとき変な間が開いてしまう事が辛い。嫌だと思う。馴染めていない感じがするから。」といった具合に、

自分が辛いと思った理由を書いてみます。

そして、

「馴染めていない感じにならないためにはどうすればいいか。難しい。相づちを多くしてみようか。聞き役に徹してみようか。」

など、「具体的にどうすれば嫌な気持ちにならないか」を自分なりに考えて、書き出すようにしていました。

 

 

結果・・・

書きながら感じた事は、一心不乱に文字を書いていると、

段々気持ちが落ち着いてくるということです。

 

自分の気持ちを書いている内に、心の整理が出来てきます。

文字に直すことにより、頭がすっきりしてくるのです。

 

個人的には、SNSに書き込んだ後のスッキリ感より、

ノートに書き込んだ後のスッキリ感の方が長続きしました。

「誰にも見られない」という方が、本当の自分を出せる&見返しやすいというのも影響しているのかなと思います。

 

 

⑤メンタリストDaiGoの動画を見漁る

部屋を掃除しているとき、YouTubeで偶然見つけたのがメンタリストDaiGoの動画でした。

主に心理学に関する情報を伝えてくれる動画ですが、

とにかく勇気をもらいました。

 

初めて見た動画はとにかく早口で、言うこともけっこう過激で・・・。

しかし、何か引き込まれるものがあり、そのまま聞き続けていました。

 

結局掃除もろくにせず、動画を聞き入っていた私は最後、

自分が涙を流していたことに気づきました。

今までずっと否定されていた私の考え方を、その動画では肯定してくれていたのです。 

 

私が最初に聞いた動画はこちらです

 

このほかにも為になる動画がたくさんありますよ。

検索してみて下さい。

 

メンタリスト DaiGo - YouTube

メンタリストDaiGoの「心理分析してみた!」(メンタリストDaiGo) - ニコニコチャンネル:社会・言論

↑本拠地はYouTubeではなくニコニコ動画なので、詳しく知りたい方はニコニコ動画の方を見てみて下さい。

 

 

結果・・・ 

勇気をもらいました。

感情的ではなく、論理的で根拠に基づく有益な情報を話して下さるので、

とにかく納得できました。

当時の私は、人からのアドバイスという物をあまり信じられなかったのですが、この動画の言っていることは理解が出来たし、自己分析に大いに役立ったと思います。

 

初期の頃の動画はけっこう毒舌も多いのですが、慣れれば聞いていられます。

早口で聞きづらいかもしれませんが、慣れれば聞いていられます。

 

良かったら視聴してみて下さいね。

 

 

⑥嫌だと感じることは徹底的にしない

これは心療内科の先生に言われたことです。

「嫌な事でもしなくちゃいけない、もう大人なんだから・・・でももう出来ないんです・・・頑張れないんです・・・」

そういった私に対して、先生は言いました。

 

「嫌な事はしなくてもいいんじゃない?」

「好きなことしたほうが良いよ」

 

目から鱗でした。

嫌な事も逃げずにしなくちゃいけないと、ずっと思っていたのに、嫌な事はしなくていいだなんて!

 

はじめの頃は信じられませんでした。

嫌な事をしなくていいだなんて・・・本当に?

逃げてるじゃんそんなの・・・。と。

 

しかし、「全力で休む」と決めたときに、

腹をくくって「全力で嫌な事はしない」も実行することにしたのです。

 

 

結果・・・

大成功でした。

自分が嫌だなと思うことをしないようにしてみた所、

みるみる心が回復していくのがわかりました。

今まで重かった周りの空気が、こんなに軽かったんだと気づかされました。

  

 

6つの行動した時の、苦しさの正体とは

6つの行動(漫画では「道具」という表記で書きましたが)は、私を助けてくれたのは確かです。

しかし、実際に行動している時は、とても辛かったと記憶しています。

なぜか。

それは、殻から声が聞こえてくるのです。

 

「ホントに休んでていいの?」

「本には体(てい)の良いこと書いてあるけど、あなたには無理、出来ないよ」

「毎日掃除してれば、こんなに汚れることもなかったのに」

「気持ちをノートに書くって事はさ、嫌な事、思い出すってことだよね」

「この動画の人は成功してるけど、あなたには無理だよ。夢見すぎ」

「いい大人が、嫌な事から逃げるな」

 

これは私自身の、歪んでしまった心の声です。

私が殻を破ろうとすればするほど、この声が強く聞こえてきて、体が動かなくなるのです。

その声に負けずに、体を動かして殻を破ることが、私の人生の中でも上位に入る程の辛さがありました。

 

毎日泣いていました。

 

 

まとめ

それでも、私は諦めたくありませんでした。

殻から聞こえる声に負けて諦めてしまったら、また辛い日々の繰り返しになる。

私にとって、現在のすさまじい一瞬の辛さより、

これから長く続くであろう人生、この先もずっとじわじわと辛さが続いてしまう方が

嫌だったのです。

 

「嫌な事は徹底的にしない」と決めた私。

私はこの生きづらさが、ずっと嫌だった。だから、やめたい。

嫌な事はしない。

そのために、今のこの強烈な辛さを耐えるんだ。

そんな心持ちだったと思います。

 

 

もし、本気で場面緘黙の後遺症を治したいと思っている方がいらっしゃいましたら、

是非とも私の6つの行動を参考にして、自分なりの殻を破る道具を集めてみて下さい。

このほかにも、自分に合った道具が見つかるかもしれません。

 

そして、殻から聞こえてくる歪んだ自分の声に、負けないで下さい。

殻を破ったその先には、絶対に光が、青空が広がっています。

 

 

負けないで下さい。

 

 

あわせて是非

 

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